よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

ピンチとチャンスの繰り返し①

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社内に貼り出している『宮本イズム』。

 企業の最終目的は生き続けることにある~ピーター・ドラッカー。
 私はこの言葉に感じて、この言葉を信じて行動してきました。具体的には、いかなる経営環境にあっても、明確に中長期のビジョン(未来構想)・戦略を掲げること。経営陣の強力なリーダーシップでTQM(総合的品質管理)を果たすこと。費用対効果を考えた人材育成、宮本イズム・品質方針・環境方針といった理念の共有を目指すこと等々です。
 こうした取り組みを始めたのは2001年、小泉内閣が発足した時期でした。当時、9月の期末決算に向けて今期の成果と反省を挙げるとともに来期の予算を考えていたのですが、足下の経営環境は厳しさを増していました。住宅着工件数、とりわけ高価格住宅の着工が減少し、低価格、増改築などへのシフトが急務となっていたのです。業界を眺めると、短工期・低価格・高品質を謳う会社が躍進。当社も手をこまねいているわけにはいきません。低価格路線のハウスメーカー向けに資材を供給する一方、社内で懸案となっていた建設・建築・リフォーム事業の整備に取り掛かることにしました。
 まずはISO取得による社員の意識向上をバネにした、品質保証システムの確立と顧客満足度の向上です。それぞれの業務に明確な数値目標を設定することで、今でいう業務の“見える化”を進めました。その結果、固定顧客を獲得することができ、そのお付き合いは現在に至っています。他にも、仕入れ環境のグローバル化や住宅性能表示制度スタートによる業界の淘汰を予測。大手だけが生き残る時代に当社はどう行動すべきか、社内で議論を重ねることでなんとか難局を乗り切ることができました。
 ピンチはチャンス。時の流れがより早くなっている今こそ、そのうねりを察知する力、うねりに乗る技を磨いていきたいものです。

 よろずやジロー、きょうのひとこと。
 人生は20年ごとにチャンスが来る。
 大原總一郎さんのことばです。