毎朝のストレッチ運動の途中、ふと昔のことを思い出すことがあります。そういえば20数年前、営業支援のため、横浜にある取引先を訪ねたときのこと･･･。
「宮本さん、宮本工業の強みは何ですか。」目の前の社長が切り込んできました。私は他社にないサービス。例えば業界で先陣を切ってISO取得を目指すなど社員教育を徹底しており、何事にも迅速に対応できます。そんなことを答えようとしたのですが、相手はこちらの６倍ほどの規模を持つ会社。もっと端的に当社の特色を表現できないかと思い、咄嗟に「人脈かなあ。」と返しました。予想外だったであろう返答に社長はきょとんとされていましたが、即座にニュアンスを捉えてくれたらしく、商談以降、従来より多くの仕事を発注いただけるようになりました。
それにしても様々な商材を扱う商社ならともかく、木材一本の自社を称して人脈とは、なんとも抽象的な答えをしたものだと思います。ただ、人づてのご縁を紡いでいった先が相手の会社であったのも事実ですし、当時の私が次のような心がけを持って動いていたからこその答えでもありました。
①冷静な心で答えよう。
②学習意欲を持って予習はしっかり。
③何をもって倹約とするか考える。
④常に相手の立場を考えて計画を立てる。
⑤行動力を第一に。
⑥意思をはっきり伝えよう。
今から考えれば当時の私はまだまだ若くて、その行動力に考動が伴っていなかっただろうという反省はあります。それでも精一杯、相手のことを考えて「お客様に70％の利を考え、自社は30％の利をいただく」を実践してきました。そうして積み重ねた仕事の数々。だからこそ「宮本工業の強みは何ですか。」いま同じ質問をされれば、今度は確信を持って「人脈です。」とお答えするでしょう。
よろずやジロー、きょうのひとこと。
人生を選ぶに必要なのは勘と運。
それを得るに必要なのは努力。
