よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

シークレットゲスト!?

 当社の人材育成への取組みについて、精神的側面をサポートしてもらっているのが東京都千代田区の溝口メンタルセラピストオフィスです。当社では、多くの社員が溝口さんのスクールを受講して社業に役立てるとともに、各人の修了レベルの積上げを図っています。
 先ごろ、このスクールの講習会が和歌山県白浜町のホテルで開かれました。毎年、日本のどこかで開かれる講習会。白浜での開催は2回目で、前回に引き続き私は会場予約の段取りなどを引き受け、全国におられる受講生のみなさんが和歌山に来られる準備のお手伝いをしていました。
 講習会が約2週間後に迫ったある日、溝口オフィスのみなさんから「あの件、今回こそ受けてもらえますか」と連絡がありました。あの件というのは、前回の白浜での開催時にも依頼いただいていた講師としての登壇のこと。前回は全くの未経験を理由に固辞したのですが、今回は溝口さんたちが上手でした。「向陽中高での講演、好評だったようですね」と、私がもはや未経験ではないことを示したうえでの依頼に私も謹んでお受けしました。
 いったんお受けしたからには、来られるみなさんに興味を持って聞いてもらいたいと、その日を境に猛特訓。『ジロー物語』、『宮本工業グループ75年史』の内容をベースに話してほしいとのことでしたので、お越しになる皆さん(経営者や士業の方、各方面のエキスパートが多いらしい)に合わせた構成を考えました。
 こうして迎えた講演当日は私の日程上の都合で、3日間にわたる講習会の初日です。そして午前中の講演ということは、なんと私がトップバッター。さらに聞くと『シークレットゲスト』になっているとのこと。若手人気歌手のコンサートに出てくる大物アーティストじゃあるまいしと、冷や汗をかきつつ登壇しました。これまでの人生について話すうち、私にとって鬼門である「思い出すだけで泣いてしまう」エピソードに突入。やはり感極まってしまい、涙を必死にこらえていると、受講席の数人が私より先に涙ぐんでいるではありませんか。私は想定外の展開にびっくりするとともに胸が熱くなりました。
 予定時間の70分を話し終え、私は次の所用のため、すぐ会場をあとにしました。後日、スクールの担当者から「みなさん、『もっと話を聞きたい』『宮本さんと一度、食事をご一緒したい』とおっしゃってましたよ」と伺いました。こそばゆい限りですが、受講されたみなさんと目を見つめあいつつコミュニケーションを取れたのは本当に貴重な経験でした。ただ、これを機会に二度あることは三度あるとばかりに講演活動を続けたいかと問われれば、まだまだ逡巡する気持ちのほうが勝っています。いま、そんな思いを覆してくれる方が現れたりすれば、私のこれからの人生が変わるかもしれません(笑)

スクールのスタッフのみなさんと