よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

新知事の誕生に寄せて

和歌山県庁知事室にて岸本さんと。

 令和4年(2022)12月17日、和歌山県の新しい知事に岸本周平さんが就任されました。岸本さんは和歌山県立桐蔭高校から東京大学に進み大蔵省(現・財務省)に入省。主税局などを経て理財局国庫課長のとき財務省を退官、トヨタ自動車に入社し、奥田碩社長(当時)の政策スタッフを務められました。その後、内閣府参与を経て政界に転じ、平成21年(2009)から代議士を務められていました。
 さて、私と岸本さんには実は浅からぬ縁があります。その昔、岸本さんが大蔵省の課長に昇進した際、和歌山1区選出の故・中西啓介代議士が「今度、和歌山に帰省したら、必ずこの方に挨拶するように。」と私のことを話されたそうです。それを受けて岸本さんは私の自宅を訪ねてこられました。和歌山出身で東大卒の大蔵官僚、しかも弁舌さわやかな第一印象で「将来、和歌山のために頑張ってください。」とお声がけしたのを覚えています。以来、時折お会いする関係となり、衆院選初出馬の際にもお会いする機会がありました。そのとき岸本さんは「(トヨタの支援を見込める)愛知県からの出馬を打診されましたが、やはり故郷和歌山からと考え、決意しました。」とおっしゃいました。愛知で出れば当選確実の状況下、なんと肝の据わった人物だと感じ入ったものです。その後、岸本さんは2度目の挑戦で代議士となり、内閣府大臣政務官兼経済産業大臣政務官を務められるなど5選を重ね活躍してこられました。
 政党の合流などがあり岸本さんが国民民主党所属となってからお目にかかったのは数度。そのうち令和3年(2021)年に会食した際、私は彼にこんなことを言いました。「以前、国家国民のために頑張ると聞いたが、今の党(国民民主党)でそれがやり切れるのか。」彼の政治への情熱を知っているからこそ思わず出たひとことだったのですが、岸本さんはのちに知事選への出馬を表明されました。私は先述のごとく官僚当時の彼に和歌山のため頑張ってほしいと発破をかけていたことを思い出し、ついに県民のために“やり切る”ことを決断されたのかと、記者会見の模様が映し出されたテレビの前で膝を打ちました。
 昨年秋の選挙で当選し、知事に就任されてから約1か月。前知事時代から続投の下副知事をはじめ、和歌山県のスタッフは今や全国随一の陣容だと思います。その恵まれた環境のもと、岸本新知事には持ち前の情熱とフットワークの良さを生かして、思う存分、県政に邁進していただければ・・・。若き日の彼を知る身として大いに期待しています。