よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

美術・芸術のこと~器の魅力

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わたしの備忘録ノート。今回は魯山人について記す。

 当ブログにたびたび登場するK銀行のY元頭取。銀座の寿司の名店にご一緒した際、出された器の中に北大路魯山人の織部間道文俎鉢によく似たものがあり、その美しさに目を奪われました。この店の4階には魯山人の美術品を集めた展示スペースがあるほどですから、彼の言葉にある「器は料理の着物。」を実践されているのだろうと感心したものです。
 Yさんとは仕事はもちろん、美術・芸術鑑賞、ゴルフという共通の趣味でもお付き合いをさせていただいています。Yさんはお嬢様が陶芸家として活動されていることもあり、焼き物についての造詣がとりわけ深く、益子焼で知られる栃木県益子町にご一緒した際は、魯山人の北鎌倉の住まいをそっくりそのまま移築したという家をともに見学しました。そんなこんなで魯山人に興味を覚えたのですが、調べれば調べるほど、魯山人は日本版のレオナルド・ダ・ビンチに思えてくるのです。ダ・ビンチが天文学、医学、建築、絵画など様々な分野で天賦の才能を発揮したように、彼は陶芸のみならず、漆芸、書、篆刻、絵画に秀で、さらに料理では、名料亭である星岡茶寮を指揮して日本料理を根幹から変えたのですから。
 一方、魯山人には私生活で傍若無人な振る舞いが目立ったという言説があります。しかし、星岡窯でイサムノグチと新婚生活の1年間を過ごした山口淑子は「私たちに彼は本当に優しかった。」と話していて・・・。いずれにしても、魯山人は死してもなお興味の尽きない人物なのです。

 よろずやジロー、きょうのひとこと。
 自分流を貫いた魯山人。
 私も「他人(ひと)は他人、自分は自分。」でやってます。