よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

『宮本工業グループ75年史』の発刊

75年史と50年史、2冊の社史を発刊することができました。

 昭和20年(1945)12月に父・光楠が賃挽き製材業を興してから70有余年。50年史に続く2冊目の社史となる『宮本工業グループ75年史』がこのほど完成しました。75年史の編纂は私が平成30年(2018)に相談役に就いて以来手がけていた一大事。“生き字引”としての役割を果たすことができ、今はほっと一息ついているところです。
 さて、そんな出来立てほやほやの75年史を和歌山・千葉・仙台の全社員に配布したのは、10月3日開催の第63期経営方針発表会の席上。挨拶する機会を得た私は、75年という節目を迎えられたことについて、“家族”である社員の皆にまず感謝の気持ちを伝えました。また、併せてどうしても伝えたいメッセージがあり、少し長くなることを承知で次のような話をしました。

 100年企業に向けて進んでいくため、当社は今まで以上に社員のサポートに努める覚悟である。具体的には、子育て支援、学びの機会の提供など、各人が有意義に生きられる方策を続けていく。
 一方、国全体に目を転じると、今の日本は一企業の取組みでは解決できない大きな問題を抱えている。それは「国民の安全」が脅かされているということ。ロシアによるウクライナ侵攻は決して対岸の火事ではない。実際、円安の進行で物価は高くなっているし、当社にも輸入材の価格上昇の影響が出てきている。しかし、それ以上に心配なのは日中関係。ロシアの動きに呼応するかのように中国は台湾への牽制を強めていて、いつ有事が起きてもおかしくない状況。それは即ち、沖縄はじめ日本全体に影響が及ぶ可能性があることを示している。
 こうしたなか、国連による集団安全保障体制が有名無実化している現実を考えれば、日本は早急に憲法を改正し、自前の抑止力を持つ必要があるのではないか。

 国家の舵取りも企業の舵取りも、その構成員を守るという意味で大きな違いはないと私は考えています。国家の安全あっての社員の安全。様々な試練を社員の努力で乗り越え75年、いや、今年の冬で77年を迎える当社の来し方行く末を考えるとき、今の日本という国のあり方に不安を感じ、経営方針発表会の場を借りて自身の思いを述べた次第です。
 話が戻り恐縮です。当社75年史については現在、関係各位への送付作業を進めています。お手元に届いた際はご一読いただければ幸いです。

第63期経営方針発表会にて。