よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

ものは考え様

忘れぬようにメモ、メモ、メモ。

 「最近、物忘れがひどくて・・・。」知人と顔を合わせると、みな口裏を合わせたかのようにそう話します。かくいう私もその一人です。年々、目の前の人の名前が出てこないことや外出時の忘れ物が増えているように感じます。ただ、彼らがこの事実を嘆く一方、私はあまり気にしていません。なぜなら、自分が50歳のとき60歳のときと比して、75歳の今考え思うことの方がはるかに多く、ならば忘れることが増えるのは当たり前と考えているからです。
 ただ、そんな気楽なことを言っていられるのは、会社のスタッフ、そして家族が私のスケジューリングをサポートしてくれているからであり、物忘れが老化に起因するものであるのもまた事実。ですから常に頭がフレッシュな状態でいられるよう、私も努力はしています。例えば起床時の習慣としているストレッチ。自宅ではもちろんのこと、出張の際のホテル・旅館でも必ず1時間以上かけて入念に身体を動かします。昨日より今日が幸せであるよう、一生懸命でいられるようにと思いながら。すると身体が目覚めていき、心も積極的になってくるのです。
 どこかで聞いた話ですが、人格とは、その人が心に抱いている理想に自分を近付けようと努力する過程で形成されていくものだそう。さらに、当社の日めくりにその名言が出てくるイギリスの思想家、トーマス・カーライルは次のことばを遺しています。「理想はわれわれ自身の中にある。同時に、理想の達成を阻むもろもろの障害もまた、われわれ自身の中にある。」そう考えると、前段の物忘れは神様が与えてくれたチャンス。もう一度学び、憶えたことを自分の新しい引き出しにする良い機会なのかもしれません。