私が代表権を返上してから3度目となる経営方針発表会がもうすぐやってきます。私があれこれ考え込む必要はないのですが、長年の習慣とは恐ろしいもので毎年この時期になるとなんだかそわそわしてくるのです。
そもそもこの発表会は、製材所としてスタートした当社が木材を中核とした住宅関連企業へと業容を拡大するなか「個人経営ではダメだ。全員野球の体制を築こう」との考えから開催したものです。第1回は平成7年(1995)10月1日。全社員が家族館に集まりました。その頃当社は、プレカット事業で構造・羽柄・パネルの各材生産とフレーマーの体制を整えるなど、平成不況の真っ只中でいわば“逆張り”のシフトを敷いており、まさに正念場といえる状態でした。
そこで私、宮本次朗48歳は最重要課題として次の4項目を掲げたのです。
①すぐれた商品はすべての問題を解決する(ブランド力)
②数字がすべて
③売上増の必要性
④コスト削減
実はこのとき、売上高300億円、経常利益10億円、社員数300人という途轍もない目標をも掲げたのですが、やはり簡単ではありませんでした。考動し、反省し、修正し、を繰り返すうちに過ぎた四半世紀を経て、まもなく26回目の経営方針発表会が開かれようとしています。
発表会で語られるのは、経営トップの考動そのもの。予算と実績の誤着に対する認識を踏まえ、社長が今期の予想と課題を述べます。今回はさらにコロナ禍での会社の方向性も示されるはずです。
外野から見つめる私としては、問題点と課題がどのように挙げられてくるかが第一の注目点。また、顧客のニーズの変化に合わせた経営戦略が練られているか。ヒト・モノ・カネ・ノウハウ・情報という経営資源を土台とした、ヒト・ヒト・ヒトともいうべき人材育成計画の進捗も気になるところです。ちなみにコロナ禍にあって決算は減収増益だそう。社長はじめ全社員の充実した顔、うれしそうな表情が浮かんできます。
よろずやジロー、きょうのひとこと。
リーダーは私じゃない。
その寂しさに勝る嬉しさをくれる皆に感謝。