緊急事態宣言が出される前の３月のある日、和歌山県の仁坂知事と仲間の４人で久々の会食をしました。場所は私の行きつけの割烹、親方と奥様に「私も酒抜きで頑張るから、目一杯おいしいものを頼みますよ」と冗談交じりにお願いし、お互いウーロン茶で乾杯です。親方自慢の名物料理に舌鼓を打ちながら、コロナ対応のこと、政治、経済、文化などについてしばし語り合い、楽しいひとときを過ごしました。
さて、たまたま前日も酒を控えていた私は、この際しばらく呑まずに過ごそうと心に決め、その後５月いっぱいまでそうすることにしました。断酒というと、非常にストイックな感じがしますが、もともと酒より酒席の雰囲気を好む私にとって、会食の機会がなくなれば飲酒することもありません。酒抜きの日々はあっけないまでに過ぎ、当初の目標も昨日達成してしまいました。
しかし、人生を振り返れば３日以上禁酒したことがない私。変わったことをするとおかしなことが起こるものです。４月26日、数年前から時折発症する痛風の痛みが左足の親指を襲いました。酒なし、美食なし、自宅での野菜たっぷりのバランス食で過ごしているのに一体どういうことか。原因を突き止めねばといろいろチェックしたところ、第一の原因は水分の補給不足であることが分かりました。それに生活パターンの変化や拙著『ジロー物語』の配本名簿作成、サイン入れによる多忙(笑)が重なったのでしょう。その後、毎日1.5リットルほど水分を摂るようにしたところ、症状は１週間ほどで治まりました。人間というのは、生活をただただ規則正しくすればいいというわけでもなさそうです。
よろずやジロー、きょうのひとこと。
心身ともに健康を維持するのって難しい。
