人生50年と言われたのは遠い昔の話。今では人生80年、いや、人も住まいも100年時代と言われるようになりました。そんな現代ですが、70を過ぎた私にとって、残された時間はそうそう長い訳がありません。
では、その残された時間に私は何をすべきか。そもそも自分に残された仕事はあるのか。そう自問自答するうち、これからは自分にしかできないことをやっていこうと覚悟を決め、人材育成と75年社史の編纂に取り掛かったのが去年のこと。50年社史は以前刊行しているため、今回は新機軸をと考えるうち、社史を縦軸とするならば、その時々の自分の思いや行いを記す横軸も残すべきとの考えに至りました。それが、このブログを始めたきっかけです。
本格的に文章を書く機会などなかった私にとって、この作業は他人様が思う以上にしんどいことで、筆が止まりそうになることも間々ありました。それでも自身を叱咤激励し書き進めるうち、今度は自分が思っていた以上に、書くことの意義を感じるようになったのです。
第一線を歩んできた仕事に対する執着を断ち切れるか。後継者として選んだ長男による経営の成功を、すなわち自身の幸せと感じられるか・・・。いま私は自分との闘いの中にいます。そんな私にとって、このブログを書くことは、社の歴史を振り返るとともに、自身を顧みる絶好の機会。そういえば、私が二代目社長になった頃を回顧するにつれて父への思いが蘇り、同時に、当時の父の思いが今になって分かってきたような気がします。
主観をメインに、社史の横軸を描こうとしたブログが、結果的に会社の歴史を、そして自身を客観視することにつながるのではないか。ブログの開始半年を経て、いま私が抱いている感慨です。
よろずやジロー、きょうのひとこと。
書くたびに、思わず涙ポロリ。