よろずやジロー~宮本次朗【プレカットの宮本工業グループ相談役】のブログ

プレカットの宮本工業グループ相談役、宮本次朗の一代記。人生を彩る貴重な出会い、感銘を受けた言葉を振り返りつつ、明日を語ります。

親子の道

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 以前、ご近所に住んでいるタクシー運転手の方から、わが社の『日めくり』について「日替わりでいろんな名言が載っていて、自分の指針になっている。」とお褒めの言葉をいただきました。私自身、気に入った文言があると書き留めており、とてもうれしく思ったので、以来、日めくりを直接差し上げるようになりました。数年後、今度はその方から色紙をいただきました。信貴山の管長の筆によるもので、大事に取っておられたらしいのですが、「宮本さんの手元にあるのがふさわしい。もらってほしい。」とおっしゃるので、ありがたく頂きました。
 私にふさわしいかどうかは分かりませんが、色紙に書かれた「喜べば慶び事で喜んで 喜び連れて喜びに来る」の言葉は、今では私の人生訓の一つになっています。
 わが社の日めくりの言葉が、ある方の人生の指針となり、その方からいただいた色紙の言葉が私の人生訓になる。こうして人の道は、あるとき重なり合い、それぞれのあるべき方向に向かって進んでいく。不思議なものです。

 そんな、人生における様々な道について記された書物に、儒教の経書の一つ『礼記』があります。戴聖が49編を編集したもので、有名な『大学』『中庸』もその中に含まれています。
 曰く、天地の道、農業の道、親子の道、夫婦の道。この中から今回は、親子の道について考えてみようと思います。
 私には何人も孫がいます。どの孫も可愛いです。「孫は目に入れても痛くない。」とよく言いますが、まさにその通りです。可愛いと感じ、愛情をストレートに注ぐことができます。ところが、自分の子どもに対しては・・・。どうも上手くいきません。愛情の表現の方法が分からないといえばいいのでしょうか。愛情を伝えられていないばかりか、事あるごとに、感情が先に立ってしまい、ともすれば衝突してしまうのです。
 直前に「分からない。」と述べましたが、実は分かっているのかもしれません。孫は大きくなればなるだけ、その成長を実感できますが、孫に比べて、より身近な子どもはいくつになっても子ども。客観的にその成長を受け入れることができず、無意識に自分と比べたり、よそ様の子どもと比べたりしているのでしょう。子どもたちが、私が親になったときの年齢をとうに過ぎている今、ようやっと実行し始めたことがあります。
 親の子離れ。
 まずは一定の距離を置こう。そうすれば目線が合ってくるかもしれないし、目線が合えば、お互いストレスのない関係が築けるかもしれない。では、その先にあるものは・・・。いや、そんなことは考えず、ようやく始められた試みを、まずはとにかく続けてみよう。

 よろずやジロー、きょうのひとこと。
 よそ様はどうなんだろう?親子って難しい。